「これがラストロングだと思って頑張ってるの」
数年前に仕事仲間がそう言ってセミロングの黒髪をなびかせて見せてくれました。
「ラストロング?」聞きなれない言葉に聞き返すと、
年齢と共にコシが無くなったり、切れ毛が増えたり、そして手入れが面倒に感じるようになり
キレイを保つ限界が近づいているため、これが最後だと思って頑張って伸ばしているという事らしい。
当時、超ロングヘアを続けていた私は同じ年齢のその仕事仲間の言う意味が実はそんなにピンときていませんでした。
ただ、ある女性芸能人が「私はこのロングヘアを出来るだけ長く続けたいから頑張る」というような事を言っていて
女性にとって長い髪を美しく保つのは年齢と共に難しくなっていくのだろうとうっすら感じてはいました。
40代になりフェイスライン周辺の白髪が増えてきても腰まであるロングヘアは健在で、髪を痛めない事を第一にしながらも
白髪が気になりカラーリングを始めました。伸びてきた箇所のリタッチを繰り返し、ドライヤー時間を短めにしたりして
毎日トリートメントをして髪の健康状態を保つ事はさほど負担でもなくそのまま50代に突入。
変化が起きたのはここからで、ある時、カラーリングの後に頭皮にかゆみが生じるようになってきました。
数日で治るけれど次のカラーリングをするとまた痒みが数日、という事を繰り返し、
とうとうある日その痒みが我慢できないレベルに達し、同時に頭皮がジュクジュクするという異常事態。
必死にネット検索してたどり着いたのは「ジアミンアレルギー」。カラーリング剤に含まれるジアミンによるアレルギーで
一度発症したらもうジアミン入りのカラーリング剤は使えないとの事でした。
皮膚科に行き薬をもらい症状は改善しましたが、そうこうする間にも髪は伸びるので白髪も目立ちます。
ジアミンなしで白髪を染めるには、ヘアマニキュアやカラートリートメントが良いらしく
自宅でそれらを試してみるもなかなかうまくいかないし長持ちしないので頻繁に染める必要があります。
ただ、頭皮が荒れる事はないのでこの方法でいくしかないようでした。
腰まであるロングヘアを黒髪できれいに保つことがとても困難になってきた瞬間でした。
鏡を前に悪戦苦闘しながら、「いつまで出来るかな、、、いよいよラストロングなのかな、、、」
自分にもその時がグッと近づいたような気がしています。